What's Space Optimisation ?

Space Optimisation(スペース・オプティマイゼーション)とは、不可避に発生してしまう、部屋固有の定在波に対して、80Hz以下の低音のみに限定して、周辺の周波数に一切影響を与えずにそのピーク(爆発的な盛り上がり)となるポイント(周波数)だけを摘みとるLINNオリジナル最適化処理(特許取得)です。

音楽そのものには一切手をつけず、霞のように空間を覆い漂う最低域の定在波を除去することで、表出する本当の音楽/演奏/情景のディテール。最新のデジタルテクノロジーにより、位相回転や歪みを発生させず極めて急峻な特性の
フィルターを実現。必要な音にはまったく影響を与えず、本来の魅力を伴って音楽が魔法のように生き生きと歌いだす
このテクノロジーは、最新のオーディオが示す未来として、デビューと同時に世界で絶賛されました。

検査ノイズをマイクロフォンで拾って解析するという従来型の手法は、わずか数ミリのマイク設置場所の違いで
変わってしまう測定結果やマイクの個体差など確実性が乏しく、またフラットレスポンスと設定された音波に近付けようとまさに“音楽全体を加工する”作業でした。

今までEXAKTにだけ採用されていたこのオプティマイゼーション・プログラムが、最新のファームウェアによって、
新型旧型を問わず全てのDS/DSMのFPGAに書き込まれ、その名も「スペース・オプティマイゼーション」として
スケールアップしました。 Speaker、Placement、And Custom Environmentの頭文字から名付けられた、
スペース・オプティマイゼーションは、スピーカーモデルごと正確な効果を得るために対応スピーカーが定められて
いますが、既に他社製の一般的なスピーカーに対して解放され、次々と対応モデルが増加されていっています。
時を重ねるほどに、全てのリスナーに対して劇的な改善を叶える信頼の機能となるでしょう。

5 Points of Optimization

1
空間内の定められたポイントの‘距離’測定のみ
空間/スピーカー位置/リスニングポイントの合計11箇所の距離を測定し専用ソフトLINN Konfigに入力することで自動計算します。定在波は距離(長さ)によって周波数が確定するため、ピーク周波数を知るためには、距離の実測のみが必要事項となります。
2
構造体を選択入力することで精度を高める
部屋の構造体(強度)により、跳ね返ってくる音波のエネルギーが変わります。壁/床/天井の構造を選択することで最大ピーク値や周波数の分布を算出し、現実に則した効果を実現します。
3
確実かつ絶大な改善効果のある最低音域に限定
波長が長く壁などの様々な表面素材によって影響を受けない、そして最大効果の実現できる80Hz以下の低域についてだけ行うという潔い方式です。音楽そのものを変形させることはしません。
4
人工的な音を付加しない
ピーク(凸)の対として存在するディップ(凹)は、音が打ち消し合った結果エネルギーがキャンセルされてしまうポイント。つまりいくらそのポイントにパワーを注いでも音響改善効果はなく、そればかりか負荷が大きくなったアンプやドライブユニットには大きな悪影響を与えてしまうことになります。Space Optimisationは、ディップに対して人工的に何かを付加することはしない、つまり原音に忠実な手法なのです。
5
設定の保存とカスタマイズ
設定内容は、プリセットしたものとして保存(セーブ)が可能です(保存プリセット数に制限なし)。また、上端(8000Hz以上の任意ポイント)、下端(100Hz以下の任意ポイント)でのトーンコントロール、そしてカスタムフィルターとして任意のポイントでのカスタマイズが可能です。

About Speakers

LINNスペース・オプティマイゼーションは高い精度を実現するため、キャビネットに対するウーファー/バスレフポートの位置関係その他を把握する必要があります。このため、定められた手順により各スピーカーを測定・理解した上で、順次対応スピーカーを広げています。発表時には、LINN、B&W、KEF、スペンドール、モニターオーディオといったお膝元(英国)のスピーカー群を第1弾の対応スピーカーとしてスタートしましたが、既に45日で100モデルを超え、さらにハイペースで対応スピーカーを広げていくこととなります。

New Parameters

1
スピーカーの高さ方向の設置位置
スタンドに置いた小型スピーカーはもとより、フロア型スピーカーでも床面からキャビネット底面までの距離で振る舞いが変わってきます。
2
壁、天井、床の構造の選択
コンクリートor仕切り壁、コンクリートor釣り天井など、6面全ての構造を選択することによって反射音のエネルギー分布を計算し正確な効果を実現します。
3
木製ドア、ガラス窓の有無、そのサイズの入力
一般家庭には必ず窓やドアなどが存在します。壁とは強度を異とするこれらの存在は無視できません。全体のエネルギー反射の正確な算出のため、関係する素材そして広さを入力します。
4
Custom Filterとセーブ/ロード機能
豊富なカスタマイズ設定を記憶して利用できます。
*姉妹機能「Space Optimisation+」は、EXAKT Systemで行われるオプティマイゼーションです。個別ドライブユニットの特性を
完全にコントロールするExaktは、ひときわ高い正確性で最適化プログラムを完璧に遂行します。