モジュール形式のLP12についてよりご理解いただくため
構成製品と仕組みについて改めてご紹介するコラムを連載させていただきます。
LP12のパフォーマンスにとって、優先順位の高いセクションから順にご紹介していきます。
A.本体 – LP12メカニクス
B.底板/脚部
C.サブシャーシ
D.電源/モーター
E.トーンアーム
F.カートリッジ
G.フォノイコライザー
G.フォノイコライザー
本コラムのラストは、フォノイコライザーです。
一般的なMCカートリッジの出力電圧は、0.3mV(0.0003V)ほどのとても小さなもの。
これはMMカートリッジの約10分の1で、ラインレベルまで上げるには
1000倍以上の信号にしなければなりません。
さらに、レコード盤に音楽はフラットな特性では入っていません。
レコードは、RIAA規格によって、低音は小さく、高音は大きく収録されて
レコード盤の特性を効果的に利用し音質を高めています。
つまり、フォノイコライザーはとても繊細かつ過酷な仕事を求められる製品なのです。
■URIKA II:LP12内蔵型MCフォノイコライザー(デジタル出力)
LP12内蔵型MCフォノイコライザー URIKAシリーズの最新型であり、
最高性能機種がこのモデルです。
このモデルでは初めてアナログ回路とデジタル回路のハイブリッド構成を導入し、
史上最も高精度なフォノイコライザーが完成しました。
EXAKTで培ったデジタルテクノロジーを大胆に導入し、
パーフェクトなRIAAカーブの再現のみならず、
アナログ回路では不可避なフィルタリング時の位相回転を根絶。
揺らぎのない克明なサウンドを実現しました。
また、製品前半部のアナログ回路におけるパーツと
その集合体である回路全体に存在する「偏差」を個体別にあらかじめ測定し、
FPGA内でデジタル補正を行い、従来は対処ができなかった個体による特性のバラつきと
左右回路のズレを寸分違わず一致させる徹底した設計。
その後プレーヤー外部にはデジタル出力することで、
信号に対する外乱の影響をなくしています。
URIKA IIは、LINNオリジナルEXAKT LINK端子を持った、
DS、DSMモデルおよびEXAKTシステムとの接続によってのみ機能します。
EXAKT LINKを装備しない旧世代のDS/DSMをお使いのユーザー様は、
アップグレードが必須ですのでご注意ください。
URIKA II
※URIKAシリーズは、専用電源RADIKALおよびRADIKAL-AKとのペアで動作します。
URIKA IIは、本機以外にRADIKAL/RADIKAL-AKとEXAKT LINK端子の付いた
DS/DSM/EXAKTが揃ってのみお使いいただけます。
■URIKA I:LP12内蔵型MCフォノイコライザー(アナログLINE出力)
LP12内蔵型MCフォノイコライザーのオリジナルモデルです。
MCカートリッジからの微細な出力を長く延ばすことなく、
10センチ程度のケーブルでアーム出力端子と接続。
音楽信号の減衰と外部ノイズの飛び込みを最小限に留めます。
細心の配慮を施した最高クオリティーの従来型アナログ方式フォノイコライザーです。
LP12からはラインレベル信号が出力される事となり、
プリアンプのLINE入力端子に接続します。
※URIKAシリーズは、専用電源RADIKALおよびRADIKAL-AKとのペアで動作します。
LINGO、MAJIK P/Sなどの電源とはお使い頂けませんので、電源も同時にご購入ください。
■UPHORIK:MM/MCフォノイコライザー
汎用性の高い単体高性能フォノイコライザーとして設計されたのがUPHORIKです。
MM、MCカートリッジ双方に対応するだけでなく、各カートリッジのインピーダンスや
静電容量に応じてアジャストすることができます。
基板は、中央部に入力端子が配置され、本を開くように左右チャンネルの回路が
シンメトリーに展開される理想的なレイアウト。
様々なレコードプレーヤーから紡ぎ出される音楽を、
いきいきとしたラインレベル信号として力強く送り出します。
UPHORIK
URIKA II ¥500,000(税別)
URIKA I ¥400,000(税別)
UPHORIK ¥30,000(税別)
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