45周年となったLP12にまた新しいアップグレードが登場しました。
手前味噌ですが、これほどの長い間手を抜かずアップグレードを続けている製品は
どこを見ましてもちょっと見当たりません。
今回のアップグレードも、皆様をおどろかせ、うれしくさせ、ドキドキさせる製品ですので
ぜひご注目ください!
モジュール形式のLP12についてよりご理解いただくため
構成製品と仕組みについて改めてご紹介するコラムを連載させていただきます。
LP12のパフォーマンスにとって、優先順位の高いセクションから順にご紹介していきます。
全7回を予定しております。お楽しみいただけましたら幸いです。
A.本体 – LP12メカニクス
B.底板/脚部
C.サブシャーシ
D.電源/モーター
E.トーンアーム
F.カートリッジ
G.フォノイコライザー
A.本体 – LP12メカニクス
どのLP12にとっても共通する「本体」をLP12メカニクスと呼んでいます。
MAJIK LP12でもKLIMAX LP12でも、プリンス(木枠)/トッププレート、
インナープラッター/アウタープラッター/センタースピンドル/軸受、
スプリング/グロッメット、*LID(ダストカバー)からなる本体は同じものです。
(*MAJIK LP12では、LIDはオプション)
14工程の研磨作業を経て完璧な半球状の先端を持つセンタースピンドルと
軸受内スラストパッドの組み合わせは、「シングルポイントベアリング」と呼ばれ、
LP12の精密な工作精度の象徴であり、
LINNのブランドロゴマークのモデルとなったものです。
そして、歪が出ないようにゆっくりと寝かしながら6ヶ月かけ精密切削されるプラッター。
インナープラッターに開けられた同寸法の取り付け穴に隙間なく圧入され、
一体化したプラッターとセンタースピンドルは、
回転時に上下振れ幅が0.01mm以下であることが確認されて、製品と認められます。
LP12ターンテーブルを回り続ける「コマ」たらしめている正体がここにあるのです。
外枠であるプリンスは使い続けるほどに価値を増す良質の天然無垢材が美しく組み上げられ、
本物・正当・適切・継続・潔白というLP12の姿をそのまま表現していると言えます。
“フローティングシステム”と“ベルトドライブ”という、
歴史によって証明されたレコードプレーヤーとしての「正解」を支えるのが、
本体内部サブシャーシを外界とメカニカルにアイソレーションさせる
フローティングユニットです。
誕生以来幾度となく改良されてきたこのユニットは、
スプリングと大・小グロメットで構成されています。
どの年代のLP12にも適合するため、他のパーツと同様、
10万台を超える世界中のLP12をこれからもサポートしていきます。
→その2へ
ターンテーブルの詳細はこちら